カラメルの程よい苦味と甘味にバターが加わって、紅玉の酸味を引き立てる。飲み物はコーヒー、と思ったけれど深煎りの豆が有ったのでエスプレッソ風に濃く淹れた。使った器は Susie Cooper (スージー クーパー)。このデザインは Susie Cooper の中でも初期の物で、バックプリントは帆船。彼女が自身の陶器ブランドを始める以前 “グレー&クラウン社” に居た1921年頃に使われたスタンプだそうだ。
この手描きの花柄は、以前の回で大皿や鉢など何度か登場している(2021/2/26 No.9 と2021/8/13 No.33) けれど、この小さなカップにも変わらぬ大きさの花が描き込まれている。時代はアール・デコ。この頃の Susie Cooper のデザインは色を面で表現する筆使いの物が多く、使っている色も強い。その後のSusie Cooper ブランドの優しい雰囲気の器とは趣が違っている。